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2016秋ドラマ集計:「逃げるは恥だが役に立つ」と「ドクターX」
2017/01/01更新
はじめに
年末年始特別企画として、2016年秋 (10-12月期) に大人気となった2つのドラマ、「逃げるは恥だが役に立つ」(TBS系)と「ドクターX~外科医・大門未知子~」(テレビ朝日系)における、東芝液晶テレビ レグザ の使用者での見られ方をまとめてみました。
今回初めて、秒単位の視聴傾向グラフ (ライブ率&再生率)と、ライブ視聴者の視聴遷移表を公開。番組の人気部分や視聴者の関心の推移がわかります。
これまで、大人アニメについては2016 夏編などを提供していますが、「ドラマは?」との意見を多く頂いておりました。今回、2作品限定ですがお届けします!
要点
長いうんちくを読みたい人は限られますので、最初に要点をまとめます。「ドクターX」は、固定ファンが付いている人気ドラマの続編で1話完結オムニバス形式、「逃げ恥」は新規ドラマで毎話続きが気になる連続形式と、対照的な作品で、集計結果にもそれが現れています。
- 「逃げ恥」はライブ率 初回 7% から最終話 15% まで上昇。再生率も総じて伸び、特に温泉旅行回 (#6) 最後の「あのシーン」では最高再生率 38% を記録!リピート再生されまくりでした。
- 「ドクターX」はライブ率が初回から 10% に到達。21時スタートなので、毎話後半に行くにつれてライブ率が上昇。再生率は 14%~15% でほぼ安定。
- 「逃げ恥」は話が進むにつれてライブ視聴者が増える一方で、「ドクターX」はすでに固定ファンがついている関係からか視聴者数はほぼ一定。各回のゲストによってライブ視聴するしないを決める層もいる様子。
- 「ドクターX」プロ野球日本シリーズの影響で開始時間が22時になった回 (#3) では、ライブ率が番組放送開始直後から高かったが、一方で再生率が下がった。「逃げ恥」は22時開始で、放送時間中のライブ率上昇はなだらか。視聴者の生活時間帯的には、放送開始時間は22時台が良い?
まずは以上となります。「具体的な中身をみたーい」という人は、是非先にお進み下さい。
以降の目次
この先はマニア向けのパートになります。
スマートフォンの画面では見えづらい表があることを先にお詫びしておきます。
紹介するグラフ・表について
関東約13万台 (※2016年11月末時点、最新の機器数はこちら) のネットワーク対応レグザの視聴データを対象に、対象ドラマの視聴傾向を集計、グラフや表で紹介します。ライブ視聴・再生視聴の同一サンプルでの集計結果です。再生視聴は、通常再生に加えて、音が出る再生速度 (1.5倍速再生) までをカウント。なお、HDMI接続のレコーダなどは対象外です。
ライブ率、再生率などの用語については、「用語の説明」をご覧ください。なお、これらの値と一般的に使われている “視聴率” は、データの母集団が違うため、値が異なる点にご注意ください。特に、レグザの視聴データは、世帯 (家庭内の最大8台までのテレビの視聴状況) が対象の “視聴率” とは異なり、テレビ1個体の集計値ですので、値は小さくなる傾向があります。
グラフ・図表の引用・転載をご希望の場合は、「グラフ・図・表の引用・転載にあたって」をご覧ください。
逃げるが恥だが役に立つ
もはや説明不要、「逃げ恥」です。紅白での逃げ恥ダンス、最高でした(特に最後の “はにかみ” ダンス)。
各話 秒単位視聴傾向グラフ
放送各話について、放送時間にリアルタイムで見た人のライブ率と、放送後7日以内に録画再生で見た人の再生率 (述べ、以下「再生率」)、および再生率(リーチ) (※複数回再生しても1とカウントしたもの)を、番組放送開始時間から終了時間まで、1秒単位で集計したものです。横軸が放送時間、縦軸が各率(割合) (%)です。
再生率 (リーチ) と再生率を比較することで、リピート再生の度合いがわかります。「娘が見た後に母も見る!」といったことが多いドラマでは、複数回再生されますので、再生率(リーチ)より再生率が常に高くなりますし、「ここは繰り返し見たい!」といって3回も4回も再生するシーンでは、特にその部分の再生率が再生率 (リーチ) に比べて高くなります。
グレーの帯は CM 枠です。ドラマの場合、ライブ率では 約1割弱、再生率では約2/3ほど数値が下がります。
本ページでは数話ピックアップして紹介。全話掲載版はこちら。
#01
初回放送。まだブレイク前です。ライブ率は約7% 前後で推移。22時台なので「ドクターX」のようには上昇しません。再生率 (リーチ) は 約14%。再生率がライブ率を上回ることが多いのはドラマの特徴です。再生率 (リーチ) に対して再生率が 約20~25% 上回るのもドラマの特徴。しかし、最後の数分の「逃げダンス」披露のシーンは再生率が跳ねて 19% 超えています。
#06
第6話。皆さんご存じ、社員旅行の温泉回です。この頃になると話題沸騰。ライブ率は 9% 後半。角度はゆるやかですが、番組後半に向かって明らかに上昇しています。帰宅したらテレビを付ける&見ている人はチャンネルをあまり変えないパターン。再生率 (リーチ) は 約19%、再生率に至っては 28%。最後の「あのシーン」ではリピート再生続出で38%に到達!
#10
第10話。最終話直前です。ライブ率は 14% 越え、再生率 (リーチ) は 20%、再生率は 27~28%。再生率 (リーチ) に対して再生率が4割上回るなど、リピート再生が多く行われていますね。再生率の最後の跳ねは「恋ダンス」ロングバージョン。安住アナ出演でびっくり。
#11 (最終話)
第11話(最終回)。ライブ率は 15%、再生率 (リーチ) は 21%、再生率は 最高36% となりました。こんな数値は久しぶりに見ました。ありがとうございました。
ライブ視聴者の視聴遷移
「ドクターX」と同じく、第一話放送時にライブ視聴した人がその後の放送回のときに何を見ていたか、また、最終話放送時のライブ視聴した個体は以前の放送回に何を見ていたかを調べて見ました。少々読み取るのがムズカシイデータですが、おつきあいください。
なお、「ライブ視聴した」は、「番組放送時間の 50% 以上をライブ視聴した」という意味です。番組視聴中にザッピングしていても、トータルのライブ視聴時間が 50% を超えていれば、ライブ視聴したと見なします。また、今回の集計の「視聴者」は、テレビが置かれている世帯内の誰か、という意味です。
第1話ライブ視聴者 視聴先
#1 (第一話) をライブ視聴した 9,591 人 (台) が、#5 や #11 (最終話) の放送時に何を視聴していたかを集計してみました。例えば、#1 を視聴した人は、#2 放送時、4,365人 (46%) がそのまま2話をライブ視聴し、115人が NHK や Eテレを視聴し、1,869人 (19%) が他の民放局を視聴し、716人 (7%) が録画視聴などを行い、2,048人 (21%) がテレビをそもそも使いませんでした。ほぼ「ドクターX」と同じ傾向です。
逃げ恥の特徴は、#10、#11 に向けて、いったんは他の番組のライブ視聴や再生視聴に移った視聴者 (#03 や #06 では 3,900台) が、ライブ視聴に帰ってきていることです。SNS では、待ちきれないから22時には自宅に帰る!という書き込みが多く見られました。
最終話ライブ視聴者 流入元
最終話をライブ視聴した19,554人 (!) (台) が、#1 (初回) や #5 の放送時に何を視聴していたかを集計してみました。
#01、#02、…、#09、と進むにつれて、「他地上局視聴」「HDMI使用」「TV視聴なし」などの数値が明確に減り、「逃げ恥」ライブ視聴が増えています。これは最終話をライブ視聴で見た人は、段階的に「逃げ恥」ライブ視聴者になっていったことを示しています。
ドクターX~外科医・大門未知子~
2016秋ドラマ最高視聴率を獲得したドクターX。シーズンを重ねるたびに固定ファンを掴んでいるようです。
各話 秒単位視聴傾向グラフ
放送各話について、放送時間にリアルタイムで見た人のライブ率と、放送後7日以内に録画再生で見た人の再生率、および再生率(リーチ) (※複数回再生しても1とカウントしたもの)を、番組放送開始時間から終了時間まで、1秒単位で集計したものです。詳しくは「逃げ恥」での説明をご覧ください。
本ページでは数話ピックアップして紹介。全話掲載版はこちら。
#01
第4期にして番組初の海外(ニューヨーク)ロケシーンから華々しく始まり、キーマンである泉ピン子さん演じる久保東子と、大門未知子が出会う回。ライブ率が最後は 10% に到達するなど、初回から全体的に高い数字なのも納得。固定ファンの存在を感じます。再生率 (リーチ) は 12% 前後。
#02
山本圭さん演じる、日本で一番貧しい村長さんがゲスト。限界集落の村や老夫婦が直面する大腸がんなど、現代を色濃く反映するエピソードが印象的な回。ライブ率は第1話と同じく 10% に迫る伸びでした。21 時台はこのように駆け上がる傾向があるようです。再生率 (リーチ) はほぼ変わらず 11.5% 前後。
#03
外科部長・西園寺の元愛人(松下由樹さん)が人間ドッグに来院したところ、西園寺による医療ミスが発覚し…という回。松下さんが過去を切り捨て、女性として都知事に立候補するラストは爽快。
プロ野球日本シリーズの影響で、放送が22時台にずれ込んだ日です。他の回とはライブ率の動きが独特で、放送開始から 10% が出ています。「21時は無理だけど22時には帰宅できる!」という人には良かったようです。再生率 (リーチ) は値を落として 7.5% 前後。詳しく調べてみないとわかりませんが、ライブ視聴できてしまったから再生しなくても…、という人は多そうです。
#04
第美のカリスマである美人姉妹ユニット「四葉姉妹」が出演、美のために胃バンディング手術を受ける回。ダイエット中の女性には辛い回だったのではないでしょうか? 一方、現実の某美人姉妹は冬コミに参戦したとのことで話題をさらっていましたね。
ここに来てライブ率が下がって最大 8%。伸び自体は変わりません。再生率 (リーチ) は回復して 12% 前後。
#05
遠藤憲一さん演じる海老名氏再び! 海老名氏による人気のせいでしょうか、平均よりも再生率が高い模様。また、2017冬の連ドラ出演も決まっている、人気子役の横山歩くんも出演した回。
#06
前回に引き続き海老名氏が出演。この回も再生率が15%を超えるシーンがちらほらあり、人気を裏付けているようです。病院の知名度を上げるための過酷な論文執筆がテーマで、過酷さに胸が痛かった回でもあります。
#09
「東帝大学病院」とライバルの「慶林大学病院」で、白い巨塔を支える女性がクローズアップされた回。ラストに盛り上がった再生率部分に注目です。クールな広報部長を演じる草刈民代さんの、華麗なラストダンスシーンがすべてをかっさらって行きました。
病院長のピコ太郎さんの歌コピーがあったり、大門未知子の口から「致します」や「御意」などが飛び出したり、最終回にふさわしいジェットコースターっぷりでしたね。そして、まさかの「大門未知子、初の失敗?!」と思いきや大団円で終わり、第5期も期待できそうなラストをありがとうございました。
※集計を最終勤務日 (12/28) に行ったため、録画再生数が1日分不足 (7日分ではなく6日分) していますのでご注意ください。結果として、再生率、再生率 (リーチ) が通常より少々低く出ています。おおよその傾向は他の放送回と変わらないようです。後日更新します。
ライブ視聴者の視聴遷移
放送時間に視聴するライブ視聴者の多くは、その都度、他局の放送番組と比較して観る番組を決めているようです。ここでは、第一話放送時にライブ視聴した人がその後の放送回のときに何を見ていたか、また、最終話放送時のライブ視聴した人は以前の放送回に何を見ていたかを調べて見ました。少々読み取るのがムズカシイデータですが、おつきあいください。
なお、「ライブ視聴した」は、「番組放送時間の 50% 以上をライブ視聴した」という意味です。番組視聴中にザッピングしていても、トータルのライブ視聴時間が 50% を超えていれば、ライブ視聴したと見なします。また、今回の集計での「視聴者」は、テレビが置かれている世帯内の誰か、という意味です。
第1話ライブ視聴者 視聴先
#1 (第一話) をライブ視聴した10,559 人 (台) が、#5 や #11 (最終話)の放送時に何を視聴していたかを集計してみました。例えば、#1 を視聴した人は、#2 放送時、5,084人 (48%) がそのまま2話をライブ視聴し、284人が NHK や Eテレを視聴し、2,034人 (19%) が他の民放局を視聴し、747人 (7%) が録画視聴などを行い、1,922人 (18%) がテレビをそもそも使わなかった、と言うことを表しています。なお、テレビの視聴データの取得状況により、各列の総数は 10,559 より微妙に減ることがあります。
ドラマの1話~3話は「とりあえず見る」人が多いため、人気の継続性を知りたい場合は4話目以降のテレビ朝日の数の変化に注目します。#10 と #11 が少々減少していますが、他地上局の数字がここだけ伸びているため、スペシャル番組を視聴していたようです。録画して見た が、ほぼ一定。特に、#5、#6、#8が他に比べて高くなっています。#5 と #6 は遠藤 憲一さんがゲスト、#8 は小西 遼生さんがゲストで登場していましたね。
最終話ライブ視聴者 流入元
一方、こちらは逆に、「最終話をライブ視聴した 9,762 人 (台) が、#1や#5の放送時に何を視聴していたか」の集計です。初回をライブ視聴した人が最終話をライブ視聴した人数は 10,559 中 4,150 (39%) ですから、1話の時にライブ視聴していなかったファンを、最終話では新たに 5,612 人を獲得しています。
一話前の #10 の放送時では他地上局を見ていた 2,116 人やテレビを使わなかった 1,756 人が、最終話をライブ視聴しています。「話題のドクターXの最終回だ、見てみよう」と感じで、番組宣伝がうまく効いたのかもしれませんね。
おわりに
長ページを最後までお読みいただき、ありがとうございました。2017年冬ドラマの新作にも期待しましょう!
なかなか時間が取れずに行えないドラマ視聴集計ですが、なんとか原稿は年内に書き終わりました。皆さんからの意見・コメント・こんなことやってほしいという要望を Twitter その他でお待ちしております。
以上、坪井、中村さやかでお送りしました。
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